【税理士事務所のダントツ通信】をご利用いただいている素敵な方々を順番にご紹介させていただきます!
第3弾 税理士法人MIGO大久保事務所 大久保忠男先生(千葉県船橋市)
    取材日:2009年9月10日
はじめまして!船橋の大久保忠男です! 第3回目の【ダントツな人々】は、何十通と頻繁にメールのやり取りをさせていただいた千葉県船橋市で活躍中の大久保忠男先生です。

どうですか、この湧き出る笑顔♪ステキですね。
そして先生、なんと現役バリバリの79歳です。

今年の6月1日に所長職を大久保順先生に譲りましたが、ご本人は会長として今でもすべての顧問先の書類に目を通しています。

←カーソルを当てると仕事師の顔に豹変します。


そこで税理士法人名のMIGOですが、案の定、私たちが思っていた通り4人の頭文字でした。
M=宮崎先生、G=後藤先生、O=大久保先生ですが、Iがどうしても思い出せません。


鮮やかなグリーンが印象的な事務所です 大久保先生は、税務署OBです。13年間ほど東京管内の税務署で働いていました。しかし、その仕事内容は非常に苦しいものでした。いいや、耐え難く辛いものとでも言いましょうか。

先生は、徴収係として税務署に勤務していたので、税金を支払えなくなった人(簡単に言えば滞納者)の家へ行っては“赤紙を貼る”のが仕事でした。
俗に言う、差し押さえです。

いくら滞納者が悪いとは言え、それが大切な業務だとは言え、先生にはとても辛い“作業”でした。

そのため、当時は「ここには払うだけの資力がない」という“棚上げ”処理ばかりをしていました。そうすることにより、目の前で泣き崩れる人の家財を没収することもなく、そのまま5年が過ぎれば時効になったからです。税務署員として、それが褒められる行為ではないことは分かっていました。

ただ、そこにはそれしかできない先生がいました。しかし、当然、そんな状態が長く続く訳もなく、


人生、七転び八起きだよ! 大久保先生は昭和38年に税務署を辞めました。

そのとき、すでに「税理士になる資格」を有してはいましたが、税務署と顧問先企業との板ばさみになる仕事にはまったく興味がなかったそうです。

ただ、最悪の場合、この資格さえ持っていれば、まず食いっぱぐれることはないだろうという安心感はどこかにありました。

その後、地元ではちょっと名が知れた大きな会社の経理部に12年間ほど勤めました。

でも、まぁ、何と言いましょうか。その大きな会社の二代目社長は、テレビドラマに出てくるような3拍子(飲む打つ買う)揃った典型的な道楽息子で、放蕩の限りを尽くした末に会社が傾きました。

経理責任者だった先生は「これじゃあ先が思いやられる…」と半ば愛想を尽かし、昭和51年4月に税理士登録をし、独立をしました。今から思えば、これが前述の「最悪の場合」だったのでしょう。


さぁ、始めましょうかぁ~! さぁ、あれだけ嫌がっていた税理士稼業。しかし、こうなったらとことんやったるで~!と意気込んではみたものの、顧問先は1社もありませんでした。

生活が、、、苦しい。。。
顧問先の当てもない。。。

背に腹はかえられない。ってことで、奥様の実家のお豆腐屋さんが第1号の顧問先となりました~!

顧問先がどこのだれであれ、1万円札に写っている福澤諭吉(その当時は聖徳太子)の絵は同じです。

また、道楽息子が好き放題やったせいで屋台骨が傾いた会社からも給与計算の仕事をちょっともらいなんとか急場を凌いでいました。そう、以前に勤めていた会社はしぶとく潰れていなかったのです。


そうそう、そうなんだよねぇ とは言うものの、お豆腐屋さんと給与計算だけでは1ヶ月が29日も余って、暇で仕方がありません。

しかし、これといって他にすることもない先生は、税理士会から依頼された記帳指導業務などを嫌な顔一つせず、地味に地道にやっていました。

それから10年ほど経ったある日のことです。その当時、一生懸命に記帳指導していた会社の社長から

「顧問税理士になって欲しい」と嬉しい依頼がありました。当然、ウンもスンもなくお受けしました。


大久保先生は、私たちに「愚直に、ただひたすらにやり続けてさえいれば、このようにいつかは実はなるものだよ。努力さえ怠らなければ、実のならない樹などないんだよ」と熱く語ってくれました。


私たちは忙しいのですぅ~ 大久保先生、その節は、身に余るほどのありがたいお言葉をありがとうございました。

でも正直、10年も待つのはかなりしんどいです。

ハウス栽培でも水耕栽培でも何でもOKですので、できれば2~3日で美味しい実がなってくれたら、言うことありません。個人的には、梨が好きです。

まったく辛抱が足らず、本当に申し訳ありません。

←カーソルを当てると仕事をしているフリの女性。


なんだかとても温かい事務所でした。それもそのはず、まだ9月上旬で残暑が厳しかった。だから、気温云々の問題ではありません。職員の表情が、職場の雰囲気が天井の蛍光灯よりも明るいのです。

そのあたりの事情を先生にお聞きすると、返って来た言葉に驚愕しました。職員の定着率は、なんと100%です。一度でも採用したら家庭の事情かコトブキ退社でない限り、1人として辞めません。


明るくて機能的なオフィスですよ もっと凄いことには、札幌と福岡からこの船橋まで勤めにやって来た2人の男性職員がいることです。

札幌の男性は、ボーっとネットサーフィンをしていたらHPを見つけ、「働きたい!」と電話を掛けてから早3年が経ちました。福岡の男性は、リーガルマインドの派遣社員として働きはじめ、その期間がとっくに終了した今も居続けています。

また、事務所全体がガラス張り経営で、会長、所長のも含め、全職員の給料(年俸)の額を全員が知っています。恐ろしいくらいにオープン・オフィス♪


実は、今回の取材では、大久保先生を外して職員のみなさんからも事情聴取をしました。あ、ここで悲しいお知らせです。そのメモをどこかに紛失しました。石井さん、秋吉さん、本当にすみません。


え?笑いヨガって何ですかぁ? ただ、1つだけとっても印象に残った言葉を覚えています。それは「この事務所の将来像は?」という高校生でも聞けるような質問に関する答えでした。

「もっと顧問先を増やしたい。それは給料がもっとたくさん欲しいからではなく、この事務所をいつまでも維持し続けたいし、もっと大事にしたいから」

私たちは、超感動しました。千葉県の特産物であるピーナツを大量に食べればこのようになるのかと。

←カーソルを当てると、その報告のシーンです。


そして、大久保先生にもあえて同じ質問を投げかけてみました。すると、5~6秒の間があった後に「今、英検2級なので、あと4~5年後には準1級を取りたいね。いやね、英会話歴が25年なのでやっと英語耳ができてきてね。是非、取りたいね」と目を細めながら嬉しそうにおっしゃいました。

なんじゃそりゃッ!


おぉ。。。ここにも笑いヨガが。。。 でも、それはそれでとっても素晴らしいことだとは思います。しかしながら、取材の趣旨が違うので、改めて訊ねてみると「現場がすべて。現場が利益の源泉なので、とにかく現場には出向きたいね」と。

現在でも1社1社の決算書にはちゃんと目を通し、的確なコメントをバシッと入れています。

書面添付率は90%。電子申告の導入率は99%。

現場を大切にするがゆえに、事務効率も絶えず改善していきます。そして、大久保先生はさらに続けて


「あとね、今現在が愉快だからね。この愉快さを持続しようというのはあるね。現在居てくれる仲間と気持ちよくやって行くのが夢ですよ。笑って“仕事が楽しい”と言える環境を作るのが夢ですわ」


と、とっても穏やかに語っていただきました。

また先生は、この不況で喘ぐ顧問先を税務や数字の面だけでなく、心の面から救ってあげたいと新しい発想の「笑い塾」なるものを9月に開講しました。

それは、幸せではなく、喜びを与えるものです。

さすが【ダントツ通信】の他にはないユニークさをご理解いただける大御所。税理士の前に人としての魅力がいっぱい!さらなるご活躍をお祈りします。

←ワンクリックすると動画がスタートします
               
取材後記
さ、踊って!踊って! 取材を終えると、職員の方も全員揃って宴会です。カーソルを当てると、1人ではしゃぐ大久保先生→

東船橋駅近くの超有名店「ふなっ子」で、美味しい鰯料理をご馳走になりました。100%鰯尽くし♪

いたる所にピーナツの香りが漂う千葉県から戻った3日目の朝。パソコンを立ち上げると「ピコン」と電子音が鳴った。大久保先生からの1通のメール。

そこには「税理士の使命とは、社会的な役割とは」について縦幅にして25cmほど書かれていました。

「いくら利益が出ても幸せだと感じるのはほんの一瞬だけ。そのような幸せは、長くは続きません。でも、喜びは続きます」さらに続けて「幸せは、プラスになったときにしか感じられないが、喜びはマイナスの状態でも感じることができる。だから、顧問先には利益を生ませることではなく、喜ばせることが大切なのですよ」と。(私たちは、これを「大久保哲学」と9月13日から呼んでいます)

おぉ。。実に、素晴らしい哲学です。しかし、なぜこれを取材中に言ってくれなかったのでしょうか。

とっくに原稿を構成していたので、最初からまとめ直さなければいけません。ってことで、取材後記に掲載しました。今回は、多くの気づきと熱い感動を

本当にありがとうございました。英検準1級を取得した暁には、鰯料理でお祝いさせていただきます。

取材:幸松慎太郎、志賀功宗、杉山弘道

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