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第0129号 ~知識(手続き)から知恵(相談)へ
(更新日:2017年12月25日)
2017年3月15日の日経新聞に「AI襲来 眠れぬサムライ」というタイトルで
「10~20年後にAIやロボットで代替可能な業種の中には
会計士・弁理士・行政書士・税理士の4士業が含まれている」と書かれていました。
それはコンピュータ技術の加速度的な向上が人間にしかできない仕事を
大きく侵食し始めたという内容で、
AIまでいかなくてもITの段階で処理できる仕事も多いと。
それの筆頭が会計業務なのです。
実際に2000年からの5年間で31万人以上の会計事務職員が職を失いました。
ところが、介護職員は40万人の増加となりました。
つまり「コンピュータが得意としないこと、コンピュータでは
成し得ないこと」しか人的な需要はないということでしょう。
すると賢明な税理士は「新規事業シミュレーションに特化」
「相続業務に特化」などと何かひとつに「特化」しようとするでしょう。
しかし、その「特化」も一時的な逃避に過ぎないかもしれません。
そこで、なぜ人工知能などのロボットに簡単に職を奪われるのか?
抜本的な問題点を今一度、考えてみましょう。
それは、あなたが生業(なりわい)としていることが
単なる手続き業務だからではないでしょうか。
そもそも税務署などの役所と顧問先との間を行き来するだけの
業務に必要性がないことはご存じのはずです。
それがまかりとおったのは古き良き時代だったからでしょう。しかし、
これからの時代、単なる申告業務や記帳などはAIが代りにやってくれます。
しかも、それは見事なまでに。
この先、10~20年と生き残り続けたいならば、
知識を使う「手続き業務」から知恵を使う「相談業務」に
一日も早く移行するしかないと思います。
それがまさしく本来の仕事でしょう。