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第0057号 ~第3位:在庫がない!
(更新日:2009年11月25日)
純粋に「顧問先は、税理士という仕事をどう見てるのだろうか?」と思い、
「税理士事務所を見て羨ましいと思うことは何ですか?」という
アンケートを100人の社長たちに取ってみました。
実にさまざまな回答が集まりました。
第1位:社会的地位が高い (45%)
第2位:売上げが安定している(21%)
想像していた通り、この2つが上位を占めました。
国家資格ゆえに、社会的地位が高いと思われるのは当然のことですし、
顧問報酬という毎月決まった金額が入ってくるのも魅力なのでしょう。
また、顧問先から見て、顧問報酬を「売上げ」と表現するところが、
とてもリアルで興味深く感じました。
先生方の中には、物を流通させない仕事ゆえに、顧問報酬を「売上げ」と
意識することが少ない方も多いのではないでしょうか。
コンサルタントがよく使う言葉「フィー(fee)」という概念を
顧問報酬に対して抱いている方も多いような気がします。
でも、フィーの本来の意味は「手数料」であって、
顧問報酬とは意味合いが大きく異なります。
このように税理士と顧問先との間には、仕事に対する価値観の相違が
はっきりと見て取れます。
それが如実に表れたのが、3番目に多かった回答です。
それは“在庫がない”というものです。
つまり“在庫を抱えなくてもいい仕事”という意味です。
「へぇ~、そんなことを思っているんだ」と思われた先生方も多いのでは
ないでしょうか。
そうです。先生方からすれば「そんなこと」なのですが、
一般企業からすれば「死活問題」にもつながる大きなことです。
極端な話、電卓と電話とパソコンとコピー機とFAXがあればできる仕事、
それが税理士業です。物を流通させなくても売りが立つ仕事です。
それが顧問先にすれば、羨ましくて仕方ないことなのです。
本当に売れるのかどうか誰にも分からない商品。
仕入れたのか預かったのか委託されたのか自分でも分からない商品。
来年の夏が暑いか涼しいかで売れ行きが変わる商品。
そんな危険な商品が、顧問先企業の倉庫の中には山積みされているのです。
先生方が自分の仕事において当たり前だと思っていることが、
顧問先の目には羨ましく映るものなのです。
在庫のリスクがほとんどない仕事、というだけで御の字です。
顧問先に対して、いかに手間を掛け続けられるのか!だけを真剣に考えれば、
自ずと道は開けてくる仕事。それが税理士業なのではないでしょうか。