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第0048号 ~顧問報酬が高い会社の流失を防ぐ方法
(更新日:2009年10月07日)
月額の顧問報酬が5万円のA社と、2万円のB社を比較した場合、
先生の事務所では「行う業務内容」は違いますでしょうか?
A社のほうがB社と比べて3万円分も多くサービスを得ているでしょうか?
いや、おそらくまったく同じサービス内容だと思います。
先生からすれば「やっている内容はどこも精一杯やっているのに、
どうして3万円も差があるのだろうか?」と疑問に思うことでしょう。
しかし、その事実を知ったA社からすれば「それ、おかしいんじゃないの?」と
まず間違いなく首を傾げるはずです。
先生の疑問よりも、それを知った顧問先の疑問のほうがはるかに大きいです。
ましてや、顧問報酬が高い会社になればなるほど社内での自計化が進み、
監査担当者の行うべき仕事はほとんどありません。
手持ち無沙汰の監査担当者は「こんなにもらってもいいのだろうか?」とさえ
思ってしまうほどです。
ところが一方の2万円のB社といえば、いつまで経っても
領収書が段ボール箱に入ったままです。
顧問報酬が高いA社は手間が掛からず、その反対に、
顧問報酬が安いB社はいつまで経っても昭和のままです。
一度、監査担当者の「顧問先での滞在時間」を計ってみてはどうでしょうか。
きっと鮮明に表れると思います。顧問報酬が安いB社に居続けていることが。
とは言え、今のご時世に「安いからといって切る」わけにもいきません。
そして、もっと重要な問題は、安いB社を改善することではなく、
「顧問報酬が高いA社に不満を感じさせないこと」です。
A社からすれば、別に顧問料が高くても構わないのです。
もっと自分たちに目を向けている素振りさえしてくれれば。
要は、構って欲しいだけなのです。自計化は完璧なので、
毎月わざわざ監査担当者が来社してくれても何もしてもらうことはありません。
ただ「こっちを向いている」「私たちを気に掛けていてくれる」という
素振りさえしてくれれば、おそらく不満を感じることは少ないでしょう。
そこで質問ですが、先生の事務所では、
A社に「3万円分の何か」を与え続けることができるでしょうか?
別に記帳や税務相談などでサービスを追加する必要はありません。
もっと「違う喜び」を「新しい架け橋」を送ってやればOKです。
あるアンケート調査で【税理士事務所を替えた理由トップ10】の中に
「新しい情報の提供がまったくない」という回答がランクインしていました。
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それもひとつのヒントです。
新規顧問先を獲得し続けることも当然大切ですが、
今、目の前にいる顧問先が流失しないように守ることはもっと大切です。
先生方が疑問に思っていることは、顧問先もとっくに疑問に思っています。