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第0061号 ~社長からのメリー・クリスマス

(更新日:2009年12月24日)

すでに税理士事務所にとっては繁忙期となりました。

クリスマス、お正月気分をゆっくり堪能する余裕もないほどお忙しいとは
思いますが、箸休めになればと実際にあった心温まるお話をご紹介します。

これは、3年前に聞いた高知県のある会社の社長と1人の女性の実話です。


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2006年。32歳の彼女は、3年前に夫の暴力が原因で離婚をした。

彼女には、現在4歳になる可愛い娘がいる。

彼女の夫は酒癖が悪く、いつも飲んでは妻である彼女に暴力を振るっていた。
暴力に耐え切れず、彼女は夫の勤めている会社の社長に相談をした。


彼女から事情を聴いた社長は、社員であるその夫のクビを切った。

いくら職場ではマジメでも、酔って妻に暴力を振るう社員など必要ない。
還暦を過ぎた男気のある社長はそう言うと、彼女を事務員として
自分の会社で雇うことに決めた。

そして、彼女に娘さんが成人するまで、うちで働いてくれと頼んだ。


彼女は「社長自身が責任を感じているようです」と私に話した。

それは、社長が元夫のことを自分の息子のように可愛がっていたからだ。
それがあろうことか、酒に酔って女房に手をあげるとは本当に情けなかった。

社長は、彼女に深く頭を下げた。


2004年のクリスマス・イヴ。

社長は、ど派手なサンタクロースの格好をして、彼女と2歳になった娘の
前に現れた。

2005年のクリスマス・イヴ。

社長は、1年前とまったく同じ格好で2人の前に現れた。


あと16日でクリスマス・イヴがやってくる2006年の12月8日。

4歳になった娘は、11月からクリスマス・イヴの夜を楽しみにしていた。
サンタクロースは本当にいるんだと信じていた。


そんな娘の姿を見ながら、男気のある社長は「バレるまで続けるか」と、
彼女に言った。

「本当のおじいちゃんと孫みたいですね」と、彼女は微笑んだ。

すると社長は「バレても嫁に行くまで続けるか」と、小さく笑って
サンタクロースの衣装に目をやった。
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今日、2009年のクリスマス・イヴ。

社長と35歳になった彼女と小学生の娘さんは、
高知県で相変わらず元気に過ごしているそうです。

そして、この不況下でも社長の会社の業績は順調に伸びています。


それでは、どうか良いお年をお迎えください。


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